九尾さんのブログ(日記)〜クラシック音楽の総合コミュニティサイト Muse〜

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打倒モヤモヤ音楽戦士

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今の時期は、モヤモヤが溜まりやすい季節の気がします。
天候は雨が多く、蒸し暑くてジメジメするし、仕事ではいろいろ変化が起こるし、納得いかない出来事もあるでしょう。
でも、ぶぅぶぅ言いながら鬱々とした日々を送るのも嫌だし、何かこのモヤモヤを吹き飛ばしてくれるような音楽はないものでしょうか?・・・・・

 
「話は聞かせてもらった。それならば、私の作品を聴くと良い。交響曲、協奏曲、室内楽に舞台音楽、どれも明るく朗らかで、聴いているうちにモヤモヤなど消え去ってしまうぞ。我こそはプロヴァンスの多作家、ダリウス・ミヨー!」
 
「おっと、それより私の作品の方がオススメですよ。モーツァルトをオシャレに引用してみたり、機知に富んでいて楽しくて、時にはホロリとさせたりね。え?真面目なんだかふざけてるんだか分からないって?それがエスプリさ。軽妙洒脱のフランシス・プーランクとは私のこと!」
 
「<ローマの休日>は知ってるかい?<赤い風車(ムーラン・ルージュ)>は?映画も素晴らしいが音楽も良いものだろう。それを作曲したのが他ならぬ私。やっぱり音楽は単純明快で美しくないとね。映画音楽の雄、ジョルジュ・オーリック!」
 
「私の作った強烈な交響曲群を聴けば、モヤモヤなど吹き飛んで、もっと深刻な絶望の世界を味わえますぞ。え?そういうのはお望みでない?それならば、力強くてカッコイイ管弦楽曲を聴きたまえ!私こそ、20世紀随一のペシミスト作曲家、アルテュール・オネゲル!」
 
作曲家は男ばかりの世界、そうお思いになっていなくて?そんなことはありませんのよ。特にフランスには、ファランク、シャミナード、ブーランジェ姉妹と、優れた女流作曲家が揃っているわ。実はあたしもその一人。<耳のマリー・ローランサン>こと、ジェルメーヌ・タイユフェールよ!」
 
「え〜と、フランスで最も影の薄い作曲家の一人、デュレです。共産主義者だったから忘れられてしまったのかもしれないけれど、それはそれ。ラヴェル先生と人民のための音楽が大好きな、ルイ・デュレです。フランス一影の薄い作曲家と覚えて下さい。」
 
全員「我らこそ、弱き耳を助け鬱を挫く、打倒モヤモヤ作曲家集団、その名も…<フランス 6 人 組 !!!> …我々が貴方の鬱憤を吹き飛ばしてみせましょう!」
 

ということで、フランス6人組の音楽を聴くことにしました。(怒られるぞ)

最初に聴いたのは、バレエ音楽「エッフェル塔の花嫁花婿」。
全10曲で20分ほどの短いバレエですが、平明で元気。当初は6人で分担して作曲することになっていたものの、途中でデュレさんが降りてしまい、結局5人での共作になった模様。こんな場面でも影の薄いデュレさん…。
ちなみに10曲のうち、ミヨーが3曲を担当、オーリックとタイユフェールとプーランク各2曲、オネゲル1曲。こんな場面でも多作なミヨーさん…。
さらにちなみに、オネゲル担当の1曲は「葬送行進曲」。こんな場面でも暗い曲担当のオネゲルさん…。
6人組(のうち5人)の個性がそれぞれに楽しめます。

次いで、プーランクのバレエ組曲「牝鹿」と、ミヨーの「プロヴァンス組曲」。
どちらも目の覚めるような溌剌とした音楽で、とても好き。元気が出ます!

お次は6人組の紅一点・タイユフェールのハープソナタと、デュレのソナチネ。
静かな森を吹く爽やかな風のようなハープソナタは、この楽器の為の名作。
泉の畔に凛として咲く花のように可憐なデュレのソナチネも、フルートの名曲と思えます。
どちらも10分前後の短い作品ですが、聴いていると部屋の中に高原の涼やかな風が吹き込んで来るよう。

最後に、ピアノ小曲集「6人組のアルバム」。
6人が各一曲ずつ、ピアノ小品を作曲したもので、個人的にデュレ、プーランク、タイユフェールの作品が好き。
ところでオーリック作曲の「前奏曲」、どこかで耳にしたな〜、と思ったら、「エッフェル塔の花嫁花婿」序曲(オーリック担当)と同じメロディが使われていました。オーリックさん…。

いろいろと楽しめる曲集でございました。


プーランク「牝鹿」から、ロンド
http://www.youtube.com/watch?v=Cwzwd0-600Q&feature...

タイユフェール「ハープソナタ」
http://www.youtube.com/watch?v=Pf9PmVLo5Xk&feature...

デュレ「ソナチネ」
http://www.youtube.com/watch?v=2gRZsXe1qBI

「6人組のアルバム」から、デュレ<言葉のないロマンス>
http://www.youtube.com/watch?v=I3SiEU4s96U

 

 交響曲 作曲家 器楽曲 吹奏楽∩管弦楽器 協奏曲


日付:2012年06月17日

12件のコメント

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このブログ(日記)へのコメント

プーランクのロンドから聴いてみました。
逆に眠くなってしまったのは、軽快な出だしと中間部の穏やかさのせい?(笑)
いえ、梅雨の晴れ間の安堵感のせいです。

デュレは…「最も影の薄い作曲家」と…φ(..)メモメモ
最後の動画は、いわゆる「無言歌」ですね。
雨の夜にしっとりと聴き入るのも良いかもしれないです。

2012年06月17日 16時30分09秒

エスプリを感じる軽妙洒脱な音楽ですね。
梅雨も楽しく過ごせそうな気がします♪

2012年06月17日 16時54分43秒

九尾

analog_maさん

最後の動画は、いわゆる「無言歌」…そうなのです。
訳者によって<言葉のないロマンス>と<無言歌>とまちまちなので、どちらにしようか迷いました…。曲の訳はムズカシイ。


あみーなさん

梅雨も爽やかに過ごしたいですね。
エスプリという言葉も、日本語にするのがムズカシ〜。

2012年06月17日 17時50分18秒

u−

「フランス6人組」、アニメ化できそうな位に個性豊かでネタがありそうですね。
ヒロインが一人というのもいいかも。

「牡鹿」 浮かれ調子の始まりが恋の季節でウキウキな感じ→玉砕?→次の恋へ てな感じ?

あとの3つは、汚れた心に芳香剤を入れて夢幻の世界に誘ってくれそうな雰囲気ですね。
特にハープソナタ、素敵です。

2012年06月17日 23時54分13秒

サウル

ミヨー、オネゲル、プーランクくらいしか(意識して)聴いたことがないと思います。1曲(2〜3曲でも)だけ聴いても、よく分からないことが多いので、お金が貯まったら夫々のCDでも買って聴いてみます。6人組については、中学?のころに学校で習ったような気がします。
CDあるのかなあ?

2012年06月18日 09時37分41秒

九尾

u−さん

音楽戦隊OOレンジャーにするのも面白い…けど、1人多いなぁ。
今度はロシア5人組でやってみよう!(←やらんでいい)

牡鹿じゃなくて牝鹿ですよ〜。「かわいい娘」という意味があるそうです。u−さんの事デスネ。

ハープソナタ、良いでしょう。タイユフェールにはハープ小協奏曲もあって、これもなかなかオススメ。


サウルさん

ミヨー、オネゲル、プーランクは、結構CD出ているのですが、他の三人は少ないですね。

オーリックとタイユフェールは、細々ながらも作品集は出ているみたい。
デュレは、検索しても歌曲集のCDが一枚引っ掛かるだけ。室内楽曲集もあったらしいけど、今は廃盤…。私も、6人組作品集でしかデュレは聴いてないです。ううっ、影が薄すぎる!

カンタータ「長征」を聴いてみたい!どこかCD化してくれる猛者レーベルはないものか…。

2012年06月18日 18時23分30秒

u−

! (つд⊂)ゴシゴシ あれ・・・ 間違えたorz
てっきり草食系牡鹿がウキウキしてる雰囲気かと・・・

( ̄ー ̄;)フッ・・・九尾さん、口が上手いですね。
じゃぁ、私が「イケメン見つけた」ホイホイ〜フラれたガックシ〜「また見つけた」ホイホイ〜(エンドレス) ですか・・・(ノД`)シクシク

ハープソナタを聴いているとハープが欲しくなっちゃいますね。札幌に教室ありました。・・・・・

複数メンバー物のヒロインは1人が理想的。まぁ、いなくても多くても仕方ないけど。

2012年06月18日 20時22分27秒

九尾

草食系…鹿だから?
初めて「そうしょくけい男子」という言葉を聞いた時、お坊さんの事だと思いました。

つまり「僧職系男子」・・・・・


口が上手い…正直なだけです。

そういえば、「フラれたガックシ」な時に合いそうな曲がプーランクにあったなあ〜、と思って、徹夜で探しました(←嘘)

ピアノ協奏曲の第一楽章です。フラれた時にでも聴いてくらはい。(ぉぃ
http://www.youtube.com/watch?v=OPIntGLnr7c&feature...

2012年06月19日 18時28分27秒

u−

まぁね・・・ 僧職系=草食系 で間違いないですわね。
最近は肉魚も食べてると思いますが。

フラれてないので(近くにイケメンいない)聴くべきか迷いましたが聴きました。
フラれていないので(←しつこい)特に影響はありませんでした。^^b

2012年06月19日 23時11分29秒

九尾

私もフラれた事は無いのですが、好きな曲なのでよく聴きます。

ところで、こちらのサイトでどなたかが「フランス音楽は鬱病に効果あり」と仰っていましたが、聴いていると確かにそうかも、と思えます。感覚ですが。

軽やかで明るいからかな?

2012年06月23日 14時01分42秒

最初は戦隊モノが浮かんできました。
フランス音楽、暗くなりすぎずすれすれを笑ってひょいっと乗り切る、そんなイメージです。ドイツものは徹底して四角四面で悩む。ロシアモノはもっと鬱々どん底のように落ち込む、ということでフランスモノに目を向けてみます。
モーツァルトのオペラもそうですね。一見軽く見えますが、実は深いところに踏み込んでいる。でも暗くなりすぎない。
いつも九尾さんの文章、面白く読ませていただいてます。記事楽しみにしてます。

2012年06月23日 14時11分35秒

九尾

ありがとうございます。

ドイツ、ロシアものは確かにそんな感じの曲が多いですね。
特にドイツものは、難しい事(哲学だとか)を考えながら聴く音楽って感じがします。

ドイツものもフランスものもその他の国の作品も、それぞれを楽しめるのが一番!ですね。

2012年06月23日 20時29分51秒

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