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CD1にはジョン・ケージが1940年から1945年までに作曲したプリペアード・ピアノのための音楽が収められている。ジョン・ケージのプリペアード・ピアノのための代表作とされる「プリペアード・ピアノのためのソナタとインターリュード」が作られたのが1946年から1948年にかけてであるので、それ以前のプリペアードピアノのための作品である。
これら1945年以前の作品は、リズム楽器としてのプリペアード・ピアノの特徴を、大胆に表現している。その意味では、「ソナタとインターリュード」よりもわかりやすく、素直に楽しめる作品であるといえる。あるいは、1945年までの数々の試行の上に、表現を整理し、洗練されたものが「ソナタとインターリュード」にまとめられた、と言うこともできる。
CD3には主として「ソナタとインターリュード」以降の作品が収められている。こちらの印象を端的に述べると、リズム面よりも音の響きに重点が置かれているということになろう。これらの曲のほとんどは、1曲だけで標題がつけられたものか、あるいは組曲形式であっても2〜3曲で構成されている。その意味では「ソナタとインターリュード」は、やはりジョン・ケージのプリペアード作品として代表されるものかも知れない。
「ソナタとインターリュード」はCD2に収められている。このCD2に収められているもうひとつの曲「プリペアード・ピアノとパーカッションのためのアモーレス」はたいへん面白い。そもそも、プリペアード・ピアノのねらいは、ピアノをパーカッション的に使うというものなので、あえてパーカッションとともに演奏することの意味はなんだろうか、と思いながら聴いた。
第1楽章はプリペアード・ピアノだけの演奏で行われているように思える。そして第2楽章は、パーカッションだけの演奏に思える。そして第3楽章では、再びパーカッションによる演奏が行われるが、どうも怪しい。プリペアード・ピアノの音がこっそりと加わっているように思える。そして第4楽章はプリペアード・ピアノによる演奏だが、ここには確かにパーカッションの音が加わっているようである。よく聴き分けなければわからない。「樹を森に隠す」という言葉が浮かんだ。やられた、という感じだ。
印象に残るもうひとつの作品は、CD3に収められている「二つのパストラーレス」である。こちらも聴き手の意表をつく、ジョン・ケージらしい作品だ。
アルバムジャケット内側には、いかにも好々爺然と笑みをたたえたジョン・ケージの写真がある。この笑顔、そして綺麗で丁寧な装丁。ジョン・ケージファンは必ず持っておくべきアルバムだ。3枚組のCDで、Brilliant Classicsから発売された。(20070202/yoc/カルト・ミュージック・コレクション)
現代音楽