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このアルバムを手に入れるまでは、ボフスラフ・マルチヌーの名前を知らなかった。たまたまCD店で見かけたこのCDを、何故か気になって買ったことで、初めてボフスラフ・マルチヌーの世界に出会ったのだ。一度聴いてすぐに気に入った。
ボフスラフ・マルチヌーは1890年12月8日、当時のボヘミア、現チェコ共和国のポリチカという町で生まれた。幼少期はプラハ音楽院で学び、1923年からパリへ移り、パリではフランス六人組やストラヴィンスキーなどの影響を受けたという。1941年にナチスから逃れるためアメリカに移り、数多くの作曲活動が開花する。そして1953年にはヨーロッパに戻り、1958年に胃癌で亡くなるまでヨーロッパで過ごしたとのことだ。
このCDには「Etudes and Polkas」、「Butterflies and Birds of Paradise」そして「Borova」が収められている。きらびやかに変化する曲は、あるときはドビュッシーのような印象派的な香りがし、またあるときはエリック・サティのようなユーモアを感じ、またモーツアルトやシューベルトのような古典的な印象を受けたり、ある瞬間では非常に技巧的であったりドラマチックであったりする。作者も、この変化を楽しみながら作曲したのではないだろうか。
ボフスラフ・マルチヌーは近代の作曲家としては多作家の部類に入り、6つの交響曲、30曲近くの協奏曲、11作のオペラなどを作曲した。NAXOSにも多くの作品がCD化されているので、入手しやすいものから順番に聴いてみようと思う。
このCDは2004年にTudor Recording AGから発売されたものだ。Tudor Recording AGはスイスのチューリッヒにあるレーベルのようで、このCDはMade in EUとなっている。(20070201/yoc/カルト・ミュージック・コレクション)
現代音楽