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ブルネロのチェロ演奏

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NHK芸術劇場を久しぶりに見ました。
最後に放送されたリサイタルです。
イタリアのチェリスト、ブルネロ。名前は聞いたことがありましたが実際に耳にするのは初めてです。(最近の私はすっかり若手演奏家に疎くなっております)

一曲目のバッハ無伴奏5番は、ビブラートを使わず、音楽そのものを表そうという演奏。バッハの時代の組曲というスタイルは舞曲を組んで構成されています。舞曲は拍子とリズムによってその特徴を示していますが、ブルネロの演奏はそれを強調せず、自分のバッハ解釈を「舞曲」という制約無しに伝えようとするものでした。それでもバッハはバッハ。その音楽世界に引き込まれました。でも、もう少し「舞曲」を意識した演奏なれば生命力溢れるものになったような気がします。

二曲目は「ラメンタチオ」というタイトルの現代曲。「ラメンタチオ」とは「哀歌」を意味します。この演奏は凄かった。演奏者は自らの声を発してチェロと協奏します。それは、モンゴルのホーミーのようであり、イスラムのコーランの祈りの声でもあり。沢山のイメージが広がるものでした。様式はリフレインが多いロンドのような形式でした。指で弦をはじいたり、左手をギターのフラットの運指のようにしたり。ブルネロは弓を一本切りながらの熱演でした。しかし、音を外す事はなく、彼の真骨頂はこういうものにあるのかなと思いました。

私と同じような世代の演奏家には現代の曲を演奏する責任のようなものがある気がします。彼の演奏を聴いてつくづくそう思いました。

 指揮者 テノール・カウンターテナー オペラ∩声楽曲 古楽 現代音楽


日付:2008年05月17日


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