Shigeru Kan-noさんのブログ(日記)〜クラシック音楽の総合コミュニティサイト Muse〜

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216. WDR現代音楽、5月8日

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ケルンには7つの橋しかないがこの現代音楽祭が「8つの橋」と称するのは8番目の橋に現代音楽を想定して当てているからであろう。

この期間中は毎日のように昼に練習を30分だけ公開するが、この日はある映画を35分だけ公開するに留まった。あるアメリカの女性ばかり3人のカントリー・グループのバンドだが、彼女らの生活とW・ブッシュ時代の政治とのかかわりをテーマにしたドキュメンタリーで即興演奏もないし余り印象に残らない。毎日昼にただで公開するだけ夜のコンサートのチケットは高い仕組みになっている。

夜のコンサートはWDRオケで現代音楽のシリーズだが、7時から何時ものように作曲者による解説があった。まずこの音楽祭の今年のテーマの「政治と音楽」を話す。シェンカーのスペインの独裁政権時代をテーマにしたガルシア・フィデリコ・ロルカの名前はノーノの初期の墓碑銘作品で親しい。更にイタリアの社会主義的な歌、ラ・マルセイユの引用とこの世に如何に政治音楽が満ち溢れているかを説明する。ルート・ベルクハウスの夫、パウル・デッサウはハンブルクに生まれ、パリに行き、アメリカまでも行ってどんどん共産主義的な色を濃くしていった作曲家は1979年に死んでいる。労働者と自由のリート。その団結心はヘンツェの友人として結実する。

アンドレの新作は何時ものように昔と変わらない世界の終末。カロリン・ヴィットマンとの共同作業はHMラジオのインタビューと言ったことと同じことだ。例として微分音の箇所の例。静かなのは特殊奏法多用のせいだがそれを各部分のつなぎのせいと称して見せる。ユグノーが唱えるキリストの復活や受難曲でもないマタイの福音書にはうんざり。磁気を利用したピアノハープの特殊奏法なんか具体的にはわからん。

8時からの本番も何時ものように生放送の解説付きなので、後でゴミになるプログラムはもう要らない。この新作以外はすべて60年以上経っている旧作の再演。

ノーノの若書きの管弦楽のための作曲作品I【1951】27歳の作は昔シュトットガルトで聴いたことがあるが、当時は何のことが全くわからずだったのが、今回はウェーベルンを経由しないシェーンベルクとの接点を再認識。当時の管弦楽曲の委嘱は晩年のジョン・ケージのように母国では無くてドイツの委嘱が大部分を占めているらしい。そう言えばかの有名な『中断された歌』の初演もケルンであった。打楽器10人、コンバス6,3管だがクラリネット4、トランペット2、サックス2。ストラヴィンスキーを思わせる打楽器だけの部分は初期の作品の特徴である。イサン・ユンのような高音ティンパニの連続。13分14秒。

マルクの事実上のヴァイオリン協奏曲は3管、16型、トランペット4、ティンパニ無し。Anは「現代の知識のために」!「駒の上」では2000人入るホ−ルではもはや聴こえない。G弦のソロ・マルテラートもこの大ホールでは無理だ!チーバ・スラップは無い様である奏法。スラップに対するマウスピース打ちは去年自分も体験したがもう解禁されている。グロボカールの禁止案はもう古くなってしまった。忙しすぎて指揮者がソロ・ヴァイオリンの譜面をめくる。それでも重音奏法の指使いの記述は不確定だと思う。ヴィッシュ・ベヴェーゲンはラッヘンマンの特許技術。スーパーボールのハープは珍しく無くなった。21分53秒。

休みのロビーの展示物はグロボカールの個性表出、ヨハン・ゴットフリート・ソイメ、ハンス・ヴィンフリート・アステル、ハンス・ユルゲン・フォン・デア・ヴェンゼ、もちろんヘンツェ、ルイス・アンドリーセン、ケージ、ハイドンの「フランツ・ヨーゼフ賛歌」まで政治音楽として並べる。

後半は2人の共産党員作曲家。デッサウの管弦楽曲第二番は2管だがトランペットトロンボーンが3本ずつ。無調であるが近代音楽に聴こえる。ディートリッヒが言うようにSEDが無調音楽に口出ししなかったのも良く解かる。ヴァイオリンが少なくビオラが多い編成。アコーディオン。ティンパニは7個一人。なかなかの音響的整理が現代音楽らしさを温存している。14分45秒。

デッサウの弟子、フリードリッヒ・シェンカーはMDRオケのトロンボーン奏者。僕はデイートリッヒのベルリンのゼミで見ただけだが、前衛ではあるがその未整理の音楽には閉口したものだ!そう言えばこのコンサートの5月8日はノーノが死んだ日。自分は偶然プフォルツハイムの山奥で一週間、同じ政治的作曲家のイサン・ユンの作曲のレッスンを受けていた。この曲もスペイン・ゲルニカを舞台にしている。4管、ホルン5、ティンパニ2人、16型。先人に習ってアコーディオンも入っている。どきつい打楽器の音。労働歌、革命家みたいなコラージュはショスタコーヴィッチにもある。ピチカートはピアノハープの音と凄く合う。小太鼓のリズムは何時も革命の象徴。それでも東ドイツには正々堂々と無調のメロディ―がある。結局戦後のセリエル時代がなかったのだ!最後に長ーいグリッサン度で沈んで終わる。短い19分49秒。

Live - ACHT BRÜCKEN - 08.05.2015: Musik der Zeit [6] – Meer der Stürme 
Wie äußert sich Politisches in der Musik? Carolin Widmann und das WDR Sinfonieorchester Köln stellen vier Werke einander gegenüber, die ganz unterschiedliche Antworten auf diese Frage geben.
Übersicht
Kölner Musikfestival Acht Brücken 2015: Neue Hymnen und eine Stadt aus Musik
Wut ist der Keim des Widerstands. Ob sie sich gegen Krieg, Kapitalismus, Kolonialismus oder Faschismus richtet, spielt keine Rolle. Staatstragende Musik hört sich anders an. Ob bei Luigi Nono, der sich – dem Zeitgeist zum Trotz – dem Kampf gegen die bestehenden Verhältnisse verschrieben hat. Oder bei den DDR-Komponisten Paul Dessau und Friedrich Schenker. Auch Sie setzen der staatlich geforderten Ästhetik ihre eigene Sicht der Welt entgegen. Auch der Konflikt zwischen Solo und Orchester ist im Kern ein gesellschaftlicher. Mark Andre bezieht sich in seinem neuen Violinkonzert auf geistliche Inhalte. Zugleich teilt er mit den anderen Komponisten ein gemeinsames Statement: für die künstlerische Freiheit. 
Luigi Nono   
"Composizione per orchestra [n. 1]" (1951)  
Mark Andre    
"an" (2014-15)
für Violine und Orchester
Kompositionsauftrag des WDR
Uraufführung 
Paul Dessau
Orchestermusik Nr. 2 “Meer der Stürme” (1967) 
Friedrich Schenker
“Fanal Spanien 1936”
Ballade für Orchester
(Hommage à Paul Dessau) (1980) 
Carolin Widmann, Violine
WDR Sinfonieorchester Köln
Leitung: Tito Ceccherini
Live aus der Kölner Philharmonie 
Redaktion: Harry Vogt
Parallele Ausstrahlung im 5.1. Surround Sound

 作曲家 指揮者 ピアノ 現代音楽 オペラ∩声楽曲


日付:2015年05月10日

1件のコメント

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このブログ(日記)へのコメント

Shigeru Kan-no

10時からのテントでやったWildernはロックのようなインド音楽のような、夜遅いのでもうただでも出ない。

2015年05月10日 05時05分37秒

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