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クラシック界の巨匠の『音と言葉』を、たまたま古本屋で見つけた。文庫本120円!「安いなー、まあ、読んでみようか」てな感じでようやく、一読できた。
帝王カラヤンのLP時代に「育った」私としては、この巨匠は、帝王カラヤンとクラシック界の覇権を争った「老巨匠」のイメージ位しかなかった。これに比して、フルトヴェングラーを「神格化」したSP世代は、落葉した銀杏並木のごとく、痩せ細った老樹然に近いか?とはいえ、先日、黒田恭一さんがFMクラシックアワーで「今にも死にそうなとぎれ声」をふり絞ってロマン派の交響曲を解説していた。「さすが、大正ロマン!」
さて、フルトヴェングラーの音楽と生涯の簡単な解説書が岩波新書から出ていたので、こちらも目を通してみた。すると、老巨匠は、実に「気の毒な」ことに近代ドイツ史上まれにみる「思想的分裂と混乱の時代」に生きた「純粋の音楽家」らしきことが分った。
まあ現代でいえばフセインとかお隣のキム・ジョンイルとかの軍事独裁政権下で、「政治的中立主義」と引換えに「音楽家としての自由」を手にしたひとのようなものであろうか。外国からみれば、所詮は「独裁者の飼い犬のひとり」に過ぎないのだが、フルトヴェングラーは当時「世界に冠たる」ドイツ音楽の巨匠であった・・・。
「そうとも知らずに・・・」、私の巨匠の演奏のレコード体験は、音楽評論家の云う「最もデモーニッシュ」な『ドン・ジョバンニ』の演奏をCDで聞いたかぎりである。結果は、流石にLP時代の多々ある他の「デモーニッシュ」な演奏とあまり差を感じなかったのが惜しまれる・・・といった程度−↓。
それにしても老巨匠のように「(音楽に)純粋であることは罪なのであろうか?」答えは「Yes」である。私たちの学生時代には、こう答える「生真面目な(マルクス主義的教条主義者)同輩達」がそこら中にいた。結果、学外の「日和見主義的若者たち」の生き方には「厭世感」がはびこったものである。そこらの喫茶店に、『同棲時代』(「四畳半」埃に満ちた退廃ムードの青春エレジー)漫画が平積みされたものである。
反面、「世界に冠たるドイツ音楽の巨匠フルトヴェングラーは、さすが「どはずれた純粋音楽家」だったようだ。巷にあふれる国内左右両派の批判に負けることなく、「戦時下のドイツ音楽の伝統」を守り抜こうとしたようである。そして、ドイツ第三帝国の崩壊とともに彼は「その罪を問われる」ことになる。
私達の学生時代は「反戦反米・反ベトナム戦争・反成田闘争・・・」、その中で、「ノンポリ」で生きることは「自己批判せよ!」の「アジの飛ぶ」時代だったかなー。そんな中で、クラシック界の巨匠カラヤンの来日は、日本国中挙げての「大センセーション」だったのですよ。正に「ノン・ノン・ポリティック」に。(驚き!)
『知るわけがない!』『信じられない!』とフルトヴェングラーは、晩年に襲ってきた「旧友たち」の「批判の嵐」に苦渋に満ちて嘆いたとか。今回、老巨匠の生涯をかいま見て、当時の「敗戦国」日本にとって、本来、来日にふさしい巨匠は、カラヤンではなくフルトヴェングラーだったのかも知れない・・・と感じましたね。
ピアノ オペラ∩声楽曲