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少し前に、Abell氏の著書から、ブラームスの創造過程についてご紹介しましたが、実は、あれはもっともドラマティックな後半部分でして、前半があります。それを今日はご紹介します(といっても、goo に依然書いた記事の転載ですーgooのものは削除)。
音楽関係の報道記者であるAbell氏は、ブラームスの家を訪ねた折、ブラームスも、(ベートーベンと同じく)「私もまた、自分の仕事において最高の創造力を感じるときには、私も、なにかあるいっそう高次の力が私を貫いて作用しているのを感じます」といった。
Abell:「あなたは、そのような全能の力とどのようにして結びつくのですか。たいていの人は、それを非常に遠くに感じるものですのに。」
ブラームス:「それは大きな問題ですね。それは、意識的な思考に対して意志の力を働かせることによって生ずるものではありません。ーーーーそれは、ひとえに、心のいっそう内部にある魂の力(die innere Seelenkraefte)によって生ずるのですよ--真の自己、身体的な死をも超えて生き延びるリアルな自己を通じて起こるのです。これらの力は、意識的な思考が働くときには、魂によっては啓示されていないので、それらの力は休止しています。イエスがわれわれに教えているように、神は霊(魂ーGeist)である、そして「私と神は一つである」(ヨハネ書、10,30)ですね。
「まさにベート−ベンの場合のように、われわれは創造主と一つなのだ、と認識することは実に驚嘆すべき、畏怖すべき体験ですよ。このような認識に到達する人々は非常に少ないです。−−−
「私は作曲を始めるときには、こういったすべての事柄についていつも思索します。これが第一歩ですね。そして、自分のうちに衝動(Drang)を感知すると、そのとき初めて私は私の創造主に向かいます。そして彼に、この世のわれわれの人生において最も重要な諸問題ーー(われわれは)どこから来たのか(Woher),なぜ(かくある)か(Warum),そして(われわれは)どこへ行くのか(Wohin)--- という問を問いかけます。
「するとその直後、私はある振動(Schwingen)を感知します。それは、私の全体をつらぬき貫通するのです。これが霊(魂)なのであって、これが心の内奥の、魂の力に啓示を与えます。そして、このような恍惚状態の中で、日常の精神状態においては暗くわからなかったことが、今や私にとって明瞭になる。こうなると、私は、ベートーベンのように、上の世界から(von oben)インスピレーションを受けうることを感じるのです。とりわけ、このような瞬間には、イエスの最高の啓示、「神と私は一つである」がもっている途方もない意義が、わたしに意識されます。このような振動は、どういう作品を私が作りたいか、それに関する願望と決意を定めると、特定の形象を取り始めます。
「すると、直ちに楽想が、神から直接に、私へと流れ込んできます。それは、たんに特定のテーマが見えるというだけではなくて、それが取るべき正しい形態、ハーモニーとオーケストレーションをとって見えてくるのです。私がこのような、まれなインスピレーションをうけた感覚状態に入ると、完成された作品が、その一拍一拍ごとに全部が、明示されてくるのです。このような状態が達成されるからには、私は、半催眠的な状態(Halbtrance)にはいっているに違いありません。ここでは、意識的な思考は一時的に支配を失い、潜在意識が支配するのです。なぜなら、これを通じて、全能の神の力の一部として、インスピレーションが生ずるからです。けれども注意しなければならないのは、私は意識を失っているわけではないのです。さもなければ、楽想も消えているからですね。
「モーツアルトも、このように作曲したのでした。-----人に作曲過程を聞かれて、モーツアルトは、「それは、ある美しい、力強い夢の中でのように、わたしの場合には生ずるのですよ」と答えましたーーーーー」
(以上は、Abell著、前掲書、pp.55-56)
室内楽 作曲家