北野坂如水庵さんのブログ(日記)〜クラシック音楽の総合コミュニティサイト Muse〜

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拇指(親指)と呼吸 木管楽器のRe:ist Method

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木管楽器を演奏する方は、多くの方が「拇指(親指)」で楽器を支えているのではないでしょうか?

特に右手の拇指が楽器を支える支点になっていると思います。





実は、右手の拇指へと続く「腱(けん)」が、手首の親指側の「橈骨(とうこつ)」という骨に沿って通っています。

二の腕の骨は1本ですが、肘から手首にかけては骨が2本通っています。

拇指側を橈骨(とうこつ)と言い、小指側を尺骨(しゃっこつ)と言います。



手のひらを上にしているとき、この2本の骨は平行に伸びていますが、手のひらを返して手の甲を上にすると、この2本の骨は「クロス」した状態になります。

どのようにクロスするかと言いますと、尺骨を軸にして橈骨が動いてクロスする形になります。

つまり尺骨はそのままで、橈骨だけが捻られる状態です。



このように腕の軸は、実は真ん中にはありません。

尺骨が軸になって捻っているわけです。

なので、この親指側の橈骨に沿って伸びる「腱」に、負担がかかりやすいわけです。





演奏する際に楽器を持つ腕は、若干捻られた状態にありますね。

その状態で長時間演奏を続けていると、橈骨側の腱が疲れてきます。

しかも楽器を拇指で支えているから猶更です。

そんなこともあり、拇指側に疲れを訴える方も多いのでしょう。



あまりにも長い時間続けていると、橈骨にわずかなズレが生じてきます。

そして、橈骨が手首の骨を圧迫して、母子側の手首あたりに痛みを訴える方も多いですね。









拇指と経絡



拇指側の橈骨に沿って通る経絡が「肺経」です。

呼吸を司る経絡ですね。

そんな経絡にプレッシャーをかけながら演奏する楽器が木管楽器のような気がします。



そして、腕を若干捻った状態を続けていると、今度は二の腕も徐々に内側へ捻じれてきます。

クロスしている橈骨と、そこに沿って伸びる腱への負担を減らすためです。

しかし、二の腕が捻じれることで、今度は方が内側へと巻き込むように前面へ出てきます。

二の腕の捻じれが前面・内側へと向かうため、今度は鎖骨との影響が出始めます。

なのでたいがいの場合、鎖骨下にコリが出ています。

この鎖骨の下方に「肺経の始点」となる経穴があります。

ちょうどコリが出ているあたりに・・・です。



そこからさらに、胸部全体に緊張が出てきます。

たぶん子供のころからの練習で当たり前になっているから気づきにくいとは思いますが、肋骨の動きも制限されてしまっているはずです。





肺経は「呼吸」を司る経絡です。

その経絡を圧迫しながら、さらに橈骨を捩じりながら・・・というのが木管楽器です。





この状態で演奏しているのですから、正直すごいと思います。

ですが、これをもっと良い状態にするにはどうすればいいのだろうか?

と考えます。



肺経に負荷をかけないようにするには?



二の腕の捻じれを極力無くすことだと思います。







手のひらを上に向けている状態では、二の腕は捻じれてはいません。

その状態から「肘から先」だけを捻って手のひらを返し手の甲を上に向けます。

そうすることで二の腕の捻じれはかなり防げます。



二の腕の捻じれを防いで肩が巻き込むのを最小限に留めることで、経絡を圧迫しないだけでなく、胸が自然に開いた状態になります。

肋骨の緊張が解けてろっこるの動きも良くなり、呼吸は楽になるはずです。

そして、肩が前面に巻き込むことでまるまっていた背中も真っ直ぐになり、開き気味だった肩甲骨も定位置に戻って動きが良くなります。



そうなると、それらの影響で頭が前傾気味だったのが、後ろへ下がって真っ直ぐになります。

首が伸びる感じになるはずです。

そうなると気道もかなり楽な状態になるのではないでしょうか。



演奏自体だいぶ楽になるとともに、演奏姿勢も美しくなってくると思われます。









幼少期からずっと演奏してきているため、肩の内側の奥深くまでコリが存在しています。

かなり深い部分にコリがあります。

これを取りながら腕の捻じれを修正していくわけですが、「捻じれありき」で筋肉が付いているため、セラピーだけではもとに戻りやすいです。

これを戻らないようにするには、やはり捻じれのない状態を「普段の状態」にする必要があります。

ですから、二の腕の捻じれを意識することで、徐々にそれが改善されてくるでしょう。

しばらくは癖付けなければならないでしょうが、やがて自然な状態で肘から先だけを捻ることが不通になってくると思います。





経絡は単に気の通り道というだけでなく、骨格・筋肉の動きに伴った影響点と言えるでしょう。



肺と呼吸が要となる木管楽器ですから、猶更意識してほしいと思います。









肺経から大腸経へ



経絡の気の始まりは肺経です。

鎖骨下から拇指へと降りて行った「気」は、今度は人差し指を経由して大腸経を通って再び肩へと上がってきます。

「最近おなかの調子が悪い」

と感じているなら、肺経が滞り大腸経へと影響が出てきています。

大腸経も橈骨側に沿って通っている経絡です。

二の腕の捻じれを意識することで、それらの影響も予防できるでしょう。



腸に不具合があれば腹式呼吸にも影響してきそうです。


もし『今の状態でも充分出来ているよ』
と言われるなら、それはまだ「伸びしろ」があるということではないでしょうか。
そう思います。


吹奏楽にとっては大切な呼吸です。

最善の状態で演奏してほしいと思います。




記事のページはこちら

http://www.yuragi.me/posts/2824912

 木管楽器


日付:2017年08月20日

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