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1955年のバイロイト音楽祭での「ニーベルンクの指輪」(指揮ヨーゼフ・カイルベルト)のステレオでの実況録音CDが話題を呼んでいます。私は「ワルキューレ」と「神々の黄昏」を買いました。
録音は最新録音と変わりませんが、もっと驚異的なのはその演奏水準です。私はベームの「指輪」を持っていて、これが最高と思っていましたが、これはそれを上回るのではないかと思います。
声楽陣も素晴らしいのですが、より強烈な印象を持つのがオーケストラです。私は今までこんなにすごいオーケストラの演奏というのを聴いたことがありません。
カイルベルトは晩年はバンベルク交響楽団の常任指揮者で、どっしりとしたドイツ的な演奏を聴かせましたが、とてもここで聴かれるようなすごい指揮をするような人ではありません。
ここでのオケは、指揮者を通り越して観客に直接ワーグナーの音楽を訴えかけてきます。こういう表現力の強い演奏はウィーン国立歌劇場のオケも時々しますが、一般的には現代では非常にまれです。現代ではスター指揮者にどうしても観客の関心が集中するからです。
考えられる理由の一つは、このオケが東西ドイツの精鋭中の精鋭が集められたとんでもないオケだったのではないかということです。バイロイトのオケはベルリンの壁以降は西ドイツからのみ集められるようになり、レベルが若干低下します。ここでは奏者一人一人がワーグナーはこうあるべきという音楽的信念を持っているように聴こえます。
もう一つは、この演奏の求心力の中心に、カイルベルトよりは、ヴィーラント・ワーグナーがいたのではないかということです。ヴィーラントの「指輪」の第1次演出は写真で見ると舞台に本当に(もう本当に)何もなく、戦後のドイツが無から出発するんだという強い意志を感じさせます(これはベームの時の第2次演出ではいくらか弱まり舞台には何かしらの装置が置かれることになります)。
ワーグナーのオペラの上演は非常に多くの人が参加する一つの「儀式」です。この演奏は、華やかな指揮者と、華やかな声楽と、華やかでない必要悪のように存在しているオーケストラによる現代のオペラ演奏が一体何だったのかという、根本的な問いを投げかけているように感じました。
そしていつか第二国立劇場のレジデンス・オーケストラから、こういう演奏を聴きたいものだと思いました。
チェロ 指揮者 室内楽 器楽曲