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ドイツ語

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ドイツ語の母音

ドイツ語を教えていて、ときどき困ったなあと思うことの一つは、ドイツ語のほとんどの教科書や参考書に、o や u の発音が、「唇をすぼめて突き出す」と書いてあることです(実はドイツ語に限りません、フランス語でも英語でもそうですが、)。この「突き出す」というのはおそらく元々一種の「誤訳」で、それが代々受け継がれてきたもので、相当にミスリーディングだと思うのですね。そういう表情は、ちょっと言うべきことを考えているときのフランス人の男たちなんかがやることはありますが、o や u の発音をそんなひょっとこみたいな顔してやっているドイツ人(やフランス人)はいないと思う。
近ごろは問題に気づいている著者も増えてきていて、たんに「すぼめる」とか「唇を丸める」などという言い方をしていることもあります。
しかしこれらの音、もう一つのポイントである「舌を後ろに引く・舌の奥の方が盛り上がる」ということについて触れていることはきわめてまれです。

つまり、日本でふつうに行われているこれらの音の説明は、これらの音をきちんと出す上で邪魔になっているのではないかということです。

僕自身は歌はダメなのですが、ドイツ語で歌っていらっしゃる方々は、そこらへん、どんなふうに捉えていらっしゃいますか? まあ、「聴いて」真似するのが基本だろうとは思うのですが。


作成日:09/17 21:14 最終更新日:10/24 23:42

7件のコメント

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Shigeru Kan-no

ウムラウトはゲーテで何回もその口の形をして「エ」と言うように教えられました。でも実際に使っているとドイツ人のようには行きませんね。面倒くさいのでみんな「エ」とか「ユ」とか言っています。一部の単語を除いてはコレで充分のようです。

さて歌い方ですが、合唱をここで指導している立場では、歌うことばは使う言葉と実際違っています。所謂音響を重視しますので、言葉は多くはその次になります。一番多いのはウムラウトをした時に違和感のあるような声に変形してしまう事です。その時は前後の音符の音響に合わせ、母音をかなり変えることがあります。実際にはこういう風には話しませんが、ここでは音楽が第一に優先してしまうのでどうしても犠牲になってもらうことになります。かといって全くAusspracheを無視しているかと言うとそうでもありません。場所によってはほとんど話すように歌う箇所もありますし、どうしてもここは完全に意味がわかるように例外的に目立つように違和感をつけることもあります。「Scheisse!」とかですね(笑)。しかしながら音楽とAusspracheの両方が完全に成り立つ演奏と言うのは皆無に近いです。まず最初にその音楽性の本質を完全に把握して個々の箇所毎にどちらを優先させるのかが指揮者の的確な判断だといえます。


2006年09月18日 06時21分34秒

音楽と発音のかねあいのお話は興味深いです。

発音そのものに関して言えば、まさに o、u の形ができていないとウムラウトも発音できないということが一つのポイントです。日常的にアバウトにはエやユでなんとかなるというのは事実でしょうけれども、僕は音楽的に(笑)ちょっと気持ち悪い。

そして、「唇を突き出す」という説明を真に受けてしまうと、これらの発音は不可能になる、ということです。なんだか、舌の話をしながら僕の書き方自体が舌足らずになっていますが。

たとえば、U-Umlaut も独立した母音であって、いくら長く発音しても音が変わらないわけです。ずっと伸ばしていると「ウ」になってしまう日本語のユとは明らかに違う。それをユで代用してしまうと、たとえば junger と j?nger の区別はつかなくなる。そんなの区別できなくていいよ、と言ってしまえる状況や立場というのはあるでしょうけど。

# このサイト、ウムラウトを直接打ち込むのはダメだし、ü と書いてもそのまま表示されてしまうんですね。クラシックだとフランス語やドイツ語を使う機会が多いから、いっそ UTF-8 ベースのほうがいいんだけどな。


2006年09月18日 08時50分16秒

hiro

僕もいろんな人の聴いて歌ってますが
歌い手によって違うんですよね。
語尾の「er」とかの歌い方も。
あまり、作曲された時代の話し方歌い方も
知らないので良くわからないんですよ。


2006年09月18日 19時21分08秒

hiro さん

語尾の -er だと、話し言葉のように単なる母音に近くなったり、Rが由緒正しい舞台用の巻き舌にされたり、話し言葉で語中にくるときのRのようにいわゆる「のどひこをふるわせる」音になる、といった3種類がすぐに思い浮かびますけど、そんな辺りですか? それとも全然ちがうのでしょうか。

O や U は意識されることはありますか?


2006年09月18日 22時21分08秒

初心者の頃、いえ、初心者でなくなってもなお、歌の声を作るためにさまざまなアドヴァイスを頂きます。けれど、それは言われたらすぐにできるようなものでは、なかなかないのです。例えば、「軟口蓋を上げる」とか、舌根を下げる」とか(舌の奥が盛り上がるのはご法度です)、「響きを後に回す」とか・・・・・

これは、体得した人が体得していない人をなんとかそこに連れて行こうと、あの手この手で説明してくれていると言うことですが、それはある程度体得したら、「ああ、こう言うことなのか?」と、だんだん見当がついてくるようなものであるとわたしは思います。なんだか矛盾してますが。

外国語の発音でも似たような事情があるように思います。ネイティヴは聴いて真似して覚えているわけですが、外国人はそうは行かないので、あの手この手で説明がある。近くには連れて行ってくれるけれど、ズバリと言うところには行けるのだろうか?と、わたしも思っていました。

ネイティヴはどんな感覚で体得していっているのかな?これは永遠に謎です、少なくともわたしには。

で、いろいろ試行錯誤をしていたところ、自分なりに納得できる(?)小理屈は編み出しましたよ(^^)v
OとかUで言うならば、「何かをどうこうして…」ではなくて、単に日本語のOよりも、『もっとO』、日本語のUよりも『もっとU』と思って発音すると言うものです。もちろん我流です。

つまり、円があるとします。丸い円です。お金じゃなくて(笑)。その円周を5等分(当分というのがすでに怪しいのですが)して、そこにAEIOUを割り当てるのと、8等分してAEIOUA:O:U:を割り当てるのとでは、隣り合う音の距離すなわち音価が近くなって聞き分けにくいのではないかと思うわけです。5等分の時と同じ距離と同じ距離を取りたければ、円の半径を伸ばすしかないです。これはすなわちOならOの、UならUの音価の特性を『もっと増やす』と言うことになると、こう小理屈してみたのです。

そうして発音した結果が、唇が云々ということかな?と。やっていることはほとんど同じですが、唇が云々というのが、「手段」であったのが、「結果」になるかな?と。

「突き出す」とした指導者の方は、おそらく(99%当たっていると思いますが)黙っていても口が突き出ている人なのでしょう。顔の基本形がひょっとこ。

これは、全くの我流ですが、ドイツ人は8個の母音を駆使してコミュニケーションを取ると言うことを日常的にしていく過程で、半径をどこまで伸ばせば正しくコミュニケーションできるかと言うことを体で覚えて行っているのではないだろうか?と邪推しております(^^;)

シロートの戯言です。失礼しましたm(_ _)m


2006年09月21日 21時23分37秒

いやいや、これ

> 単に日本語のOよりも、『もっとO』、日本語のUよりも『もっとU』と思って発音すると言うものです。もちろん我流です。

すごくいい発想なのではないかという気がします。こんど授業で試してみよう。

実体験からのお話、またいろいろ聞かせてください。


2006年09月21日 23時57分11秒

> ネイティヴはどんな感覚で体得していっているのかな?これは永遠に謎です、少なくともわたしには。

樅の木さんは(われわれもだけど)日本語のネイティヴでしょ。分からないですよね、日本語のたとえばきわめて曖昧な「ら」行の音をどうやって習得したかなんて。

日本語のラ行の音は、外国人、少なくともドイツ人にはかなり難しい。とくに「りゃ・りゅ・りょ」は難しいようです。かなりデキるドイツ人でも「旅行」が「りよこう」になってしまう。


2006年10月24日 23時42分30秒

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