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ホルンという楽器は古来よりオーケストラにおいて、非常に重要な役割を持っていました。
その経緯は非常に複雑でありました。本来楽器としての使用目的をもたなかったものが直接の先祖であるため、その改良進歩、歴史的背景は深く、また、その背景は、今日のホルンの存在意義や演奏スタイルと非常に綿密な関係があるため、ホルン奏者はそれを知らねばならぬと思っています。
自分の楽器のことをよく知らないで上達が見込めるとは考えづらいでしょう。
今後しばらくは、ホルンの進歩の経緯とその歴史的背景をお話させていただきたいと思います。
ホルンがオーケストラに定位置を持つようになった時代は古く、同じ金管楽器であるトランペットやトロンボーンよりも前からその席があったのです。
ホルンの起源は中世ドイツの角笛(英語でホーン=hornからホルンの名がついたとも)であり、その使用機会は主として狩の道具として。遠くの人にある音の形を届けることにより、大まかな情報の伝達をすることがその仕事でした。
角笛というものはとても単純なもので、その音は階名を用いれば「ド」と「ソ」と「高いド」しか出なかった、とさえ言われています。しかしその少ない音を長さ、順番、音量等を変化させることにより、様々な情報の伝達を促したのです。
(たとえば、『ドッドドソッソソドー』で、『ウサギがいたぞー』。『ドーッ、ソドーッ、ソドー』で『狐がいたぞー』、などというように。)
後に、その信号出す人物が重要視され、狩の先頭にたつようになり、(当時は狩は馬に乗ってが主流だった)馬に乗りつつもてるように、つまり、肩にかけたままで手綱が引けるように管を長くしそれを丸め、それを肩にかけたのです。さらに、音量が出るように音が出てくる部分(=ベル)を大きくした…この楽器、『ヴァルト・ホルン』こそが、今日のホルンの直接の先祖であるといえるのです。
ここまでのお話で『ホルンは何故ベルが後ろを向いているのか』、『ぐるぐると輪を作っているのか』という疑問が解消されるのでしょう。
すなわち前者の回答は、『ヴァルト・ホルンを持ち、信号を出さねばならない人間は狩において先頭の位置におり、その音を後方の人間に届けるためにはベルが後ろを向いている必要があったため』であり、後者は『馬の手綱を持ったまま楽器が持ち運べるように肩にかける、または体に巻きつけて引っ掛ける必要があったため』であるといえるのです。
今回はここまでです。まだまだホルンの歴史は始まったばかりであり、現代のホルンに対する疑問も解消されきっていません。
『何故右手をベルに差し込む必要があるのか』『何故左手ではなく右手なのか』『何故オーケストラのホルンの基本的な人数は四人なのか』などなど。
その疑問もおいおい解消されることでしょう。そして、今後この、『ヴァルト・ホルン』は、数々の後継機をのこし、改良されることになります。
その話はまた次の機会に…。
自サイトより転載
http://wave.ap.teacup.com/hornist-miyabi/35.html
ホルン 器楽曲 交響曲 吹奏楽∩管弦楽器 古楽