チェロきちさん
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オーケストラでオーボエを吹いているカナダ人青年が、実は普段はジャズ・ミュージシャンで、ソプラノ・サックスを吹き、作曲もし、自分のクォルテットを率いてライブをやっておる、とオケの練習の合間に熱っぽく語るので
「おぉ、若者はアツくてよいのぉ・・・」
と、老人化して感心しながら耳を傾けていたのだが、
「土曜日の夜にライブやるから、よかったら来て。ね?ね?」
と熱心に勧誘され、いつの間にかOKしていた。
それで昨夕は友人二人と一緒にブルックリンくだりまで出かけたのだった。場所は小さなカフェ。料理なんてスナック類(クッキーやサンドイッチ)しかないし、お酒を出す免許はない店らしく、コーヒー・紅茶類だけ(種類は豊富だったが)だ。ジャズなのに何となくかわいい感じ。
8時から10時まで吹いてるからね、と言われていて、私達が着いたのが9時。ちょうど休憩中だった。
笛吹き青年はすぐに見つかり、挨拶すると照れながらとても喜んでくれた。こじんまりしたカフェを見渡すと、常連の客が自分よりうんと若い演奏者たちを相手に、何か冗談を言ってはからかっている。そこにお店の人も加わり、笑いと冗談が交差する。笛吹き青年は少し赤くなりながら、その冗談に応酬している。
私の中ではオーボエの上手なはにかみ屋の笛吹き青年と、ジャズ・クォルテットのリーダーというイメージとが、あまり一致しなかったのだが、曲が始まるとすぐに違和感は消滅した。
上手だった。リズム感もよかったし、各ソロもしっかり存在感はあるのに押し付けがましくなくて、よかった。
「ジャズって本当に自由だなぁ・・・」この感想は「空は青いなぁ」「海は大きいなぁ」と言うのと同じくらい当たり前だ。でも、日ごろオーケストラで弾くクラシック音楽を引き合いに出しながら、ジャズという音楽の即興性や自由さについてつくづく実感した夜だった。
笛吹き青年は楽しそうだった。そりゃそうだろう、自作の曲をこうして自分の仲間と奏でられるんだから。目を閉じて自分たちの音楽に深く沈みながら、ソロパートで時に足踏みし、時に体を二つ折りにして表現する笛吹き青年は、オーケストラでオーボエを吹く彼より少し大人びているようで、同時に、傷つきやすい小さな男の子のようでもあった。
次のオケのリハーサルで会ったら、とても良い演奏で楽しかった、と伝えよう。きっと、来てくれてありがとう、と、また少し赤くなって言うに違いない。
チェロ ピアノ 室内楽 協奏曲 交響曲