チェロきちさん
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数ヶ月前、Gene Bertonciniというギタリストのライブに行った。
毎週月曜日にマンハッタンの小さなレストランで弾いている。
氏はジャズ・ギターの大家、その道では世界クラスのギタリストらしい。
http://www.amazon.com/gp/product/B000003HAG/sr=8-6...
とても素敵な演奏だった。
演奏前に、若いギタリストが店にやって来た。一緒にジャムをさせてほしい、とGeneに丁寧な物腰で頼んでいる。Geneは、この若者の先生とは旧知の仲らしいが、彼と一緒に演奏するのは初めてという。
少し話して打ち合わせた後、ジャム・セッションとなる。二人がお互いに敬意を表しながら、曲を進めて行く。アイコンタクトすら持たないけれど、お互いの息遣いをしっかりと捉えているのがわかる。
私と一緒に行ったカップルは、ワシントンDC在住で、昔からの Gene の大ファン。演奏の合間にGeneがテーブルに来ると、特にだんなさまの方は緊張と光栄さと興奮で、もう、うはうは、になっていた。
私はどれぐらいすごい人か皆目知らなかったので、気楽なもので、Hi, Gene. Very nice music! Really enjoying it a lot. とか何とか言って、握手なんかまでしちゃっておった。
同行者は、You know, it doesn't happen every day that a world-class guitarist plays just a few yards from you. 世界で通用するギタリストが自分の目の前3メートルぐらいのところで弾いてくれるなんて滅多にないよね、と興奮気味に話し、He's like my Yo-Yo Ma to you. 僕にとっての彼は、アンタにとってのヨーヨー・マに匹敵するんだから、と、お気楽な私に釘を刺した。
演奏後も Gene は各テーブルを回り、閉店時間まで気さくに客と話し続けていた。楽器の後片付けもせず、店のヒトから「ほらほらー、Gene、片付けないとあたしたち帰れないからさぁ」とせかされて、また楽しそうだった。
我々のテーブルに再び来てくれたときに
「おいら、左腕が腱鞘炎でさぁ、痛くてかなわねぇや。どうしたらいいか知ってるか?」
と言いながら氷を店のナプキンで包んだもので冷やしているので
「冷やすのはいいけど、おうちに帰ったらお湯を洗面器に張って温めるのもいいと思う。交互にやるといいんじゃないかな。」
と言うと、そうなのか?と驚き、喜んでくれた。ついでに痛い箇所を心臓に向かって軽くさするといいかもしれないよ、とも伝えた。
1ヵ月ほど後に、ライブに同行したDCのカップルからCDが届いた。
(DCからCD・・・ややこしいな。)
Geneの "Quiet Now"というアルバムで、表紙に A*へ、として、かわいいハートマークとともにサインがあった。
添えられていたDCの友人の簡単な手紙には、
「GeneがDCでライブをやりました。君のことをよく覚えていたよ。お湯と氷で交互に手当てしたら腱鞘炎は少し良くなった、よろしく、と言っていた。Enjoy the album.」
とあった。
Quiet Nowには、冬季五輪以来、日本でも留まるところを知らないらしい人気の、プッチーニ「誰も寝てはならない」の他、私の愛して止まないロベルト・シューマンの「トロイメライ」が入っている。ピアノ版、チェロ版は録音を持っているが、ジャズ・ギターのアレンジは初めてだ。
しっとりして切なくて、いい。
以来、この曲をよく聴いている。
チェロ ピアノ 室内楽 協奏曲 交響曲